母の歯がグラグラの状態なのですが、どうしてそうなっちゃうのですか?
歯周病の菌が歯ぐきの下の「アゴの骨」をだんだん溶かすんです。
本来はアゴの骨の中に歯が刺さっている状態ですが、歯ぐきが下がると骨も下がるので、歯がグラングランしてくることもあります。続きはこちらから
歯が揺れている~歯周病の治療
「歯がグラグラしている」
「歯ぐきから出血している」
「口がくさい」
歯周病は以前、歯槽膿漏と呼ばれていました。
歯を失う原因の1位は、虫歯と思われがちですが、実は歯周病です。
歯周病のサインは、歯ぐきから血が出る、歯が揺れる、また独特のにおいもします。
歯周病の怖いところは、その影響が口の中にとどまらないことです。
歯周病の本当の怖さは「全身に与える影響」です
歯周病で歯が抜けるメカニズムは、一体どんなことなのでしょうか?
歯周病菌の毒素が、歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かすことで、歯が抜けるのです。
また、歯周病菌は歯ぐきなどから血液中に侵入し身体全体に影響を与えます。
訪問歯科を受ける方に特に関係が深いのは、下記の2つです。
歯周病に関わる「怖いこと」(訪問歯科に関連が深いもの)
1誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
食べ物や唾液(だえき)が誤って気管から肺に入り炎症を起こすと「誤嚥性肺炎」になります。
「誤嚥性肺炎」は、日本の死因の第4位になっています。
2017年から、肺炎とは別に「誤嚥性肺炎」という項目が追加されました。
出典:令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
2認知症
歯を失い噛めなくなると、認知症のリスクが約2倍になるというデータがあります。
また、噛む刺激で脳の血流がよくなり(1回噛むことで脳に弁当に入っている醤油1つ分の血液が行く)、脳が活性化し、機能を回復させることが最近の研究で分かってきています。
他にも歯周病があることで、糖尿病、敗血症、心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞などのリスクも高くなります。
歯周病治療の方法
「歯周病の治療は具体的には何するのだろうか?」
虫歯と違い、イメージしずらいのが歯周病治療です。
歯周病治療の具体的な治療の進め方をご案内いたします。
- 専用の器具で、プラーク(歯垢:しこう)を除去します。
- 歯ぐきの腫れが収まったら、水と超音波の振動で歯石を落とす「スケーラー」を用いて歯石除去を行います。
- 歯周病が改善したら、定期的ケアをして再発防止します。